一眼レフ、ミラーレス一眼と携帯のカメラの違いの一つとして、自分のイメージ通りの写真が撮れるということが挙げられます。これからお話する3つの設定を知ることが、イメージ通りの写真を撮るための第一歩となります。
- カメラを買ったのはいいけど、使いこなせない…
- いつもオートモードで撮っているから設定は気にしてない!
- 難しいことはちょっと…
そんな方でもわかるよう、難しいことは抜きにして簡単に説明していきます。
シャッタースピード(SS)
シャッタースピードとはその名の通り、ボタンを押してからシャッターが切られるまでの時間のことです。
多くのカメラでは、1/4000秒から30秒まで設定できます。
シャッタースピードを速くすればするほど、物体を止めて瞬間を撮ることができるため、
- 動き回る子供たち
- 鳥などの生き物
- スポーツ競技
など、動きのはやいものを捕らえるときには、できるだけシャッタースピードを速くします。
反対に、シャッタースピードを遅くするのは、
- 夜景
- 花火
- 滝
などです。「シャッタースピード=光を取り込む時間」であるため、光の少ない夜や光の道筋を効果的に表現したい場合にシャッタースピードを遅くするのが効果的です。
※シャッタースピードを遅くして撮りたい場合には、三脚が必要になります。
F値(絞り)
F値とは明るさを表現する数値です。
F値のFは焦点を意味する「focal」からきています。
日本語で「絞り」と言うように、一度に光の取り込める穴の大きさを絞って(小さくして)光の量を調整します。
設定値は下表のように、数字が小さいほど明るく、また上手い写真にあるようなボケ感が強くなります。

F値はレンズに依存します。レンズによってF値の限界が違うのです。
カメラマンはよく「明るいレンズ買ったぜ」とか言います。
これは、F値が1.4や1.8のレンズのことを表していますので、覚えておきましょう。
F値が小さいと何がいいのか
F値で明るくできるのであれば、その分前述したシャッタースピードを速くできます。
星撮りがいい例です。
星は思っているより早く動いています。暗くて映らないからと、1分もシャッター開けていたら星が線になってしまうのです。できるだけ短時間で光を集めるために、星撮りカメラマンはF値が小さいレンズを選択します。
ISO感度
ISO感度とはデジタルカメラが電気的に光を増幅させる能力のようなもの、といえば良いでしょうか。
デジタルカメラは光を電気信号に変換してイメージ化していますので、その電気信号を強くしてあげれば、明るくなるという仕組みです。
シャッタースピードとF値とは違って、力技で写真を明るくすると覚えていただければいいと思います。
三脚はないけれど、夜景を撮りたいという場合にこのISO感度が役に立ちます。
ISO感度は数字が大きいほど、明るくなります。
私の愛用しているNikonD750では、ISO12800まで上げることができますが、
私は日中でISO100、夜はISO1600までしか基本設定しません。
それは、ISO感度を上げすぎるとノイズの入ったザラザラとした写真になってしまうためです。
機械にはノイズが付き物なのですが、電気信号を増幅させる際にノイズも一緒に増幅されてしまう結果、ノイズだらけの写真ができあがります。なので、できるだけISO感度は小さくしています。
まとめ
写真を撮る際の3つの設定についてお話してきました。
まとめると
- シャッタースピード
<短くする>
暗くなる、動いているものを止めて撮れる
<長くする>
明るくなる、動きを表現できる - F値
<小さくする>
明るくなる、焦点が絞られ周囲がボケる
<大きくする>
暗くなる、遠近どちらもボケない写真が撮れる
- ISO感度
<小さくする>
暗くなる、クリアな写真が撮れる
<大きくする>
明るくなる、ノイズが目立つ
シャッタースピード、F値、ISO感度の3つを組み合わせることで、
自分のイメージ通りの写真を撮ることができるようになりますので、
まずは是非、カメラの設定をマニュアルモードにして色々試してみてください。